COHJU contemporary art は2020年12月19日から若手作家によるグループ展「untamed vol.2」を開催いたします。これからの活躍が期待される若手作家を紹介する企画展として昨年よりスタートした「untamed」。第二回目となる本展では沖縄を拠点に活動する左刀大地と、京都を拠点に活動する土取郁香、高橋知裕の計3名の作品をご紹介いたします。
左刀大地は1985年生まれ、沖縄県立芸術大学卒業。インターネット上で見つけた風景や静物の画像に、空想上のモチーフを加えたり置換することで現実と空想の狭間のようなイメージを描き上げます。左刀の作り出す情景は、時代を超越した不思議な無国籍感を持ち、鑑賞者の誰もがそれぞれに既視感を抱くような、恋しくも懐かしくもある、独特なノスタルジーを纏っています。
高橋知裕は1996年生まれ、京都芸術大学修士課程在籍。高橋自身思い入れの強い一つのぬいぐるみが起点となり、生き物の形をしながらも言葉を発さないが故に絶対的な包容力を持つ子供向けの玩具を主なモチーフとして作品を制作しています。剥き出しのキャンバスに切り貼りしたように描かれた背景は、自宅付近の普段は通らない路地裏で見つけたブティックのショーウィンドウから着想を得ており、普段私たちが見慣れたものに異化効果をもたらす舞台装置として用いられています。
土取郁香は1995年生まれ、京都芸術大学大学院修士課程修了。親密な二人の姿を描く「I and You」、風景から色や形といった要素を抽出した「a scene」など、高度に抽象化されたモチーフをベースに、ラッカースプレーなどを用いた唯一無二の空気感を放つ絵画が注目を浴びています。作品の中で人や物を分つそれぞれの線は曖昧に描かれており、そのおぼろげな境界線はどれだけ寄り添っても触れることのできない物事の核心のように、自己と他者の関係性を浮き彫りにしています。
高度な情報社会となった現代に、数字やデータのみでは測れない人間社会の複雑さや、想像力の豊さに着目しながら具象画の制作を行う、今後の活躍が期待される3人の若手作家によるグループ展となります。コロナ禍において様々な物事のオンライン化が進んでおりますが、筆致や質感など実際に目の前で鑑賞いただきたい粒揃いの作品が並びます。この機会にぜひご高覧いただけますと幸いです。
ー事前予約のお願いー
新型コロナウィルス感染拡大防止の観点から、展覧会は完全予約制とさせていただきます。お越しの際にはこちらの予約フォームから事前にご予約いただきますようお願いいたします。メールまたはお電話でもご予約を承っております。
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