山西杏奈は、布や糸、風船といった主体の抜けたものをモチーフに、木彫作品を制作しています。木という素材の固さや重さのある物質に対し、軽やかで柔らかなモチーフを対比させることで、視覚的な違和感を生み出すと同時に、光や影、重力、空気など私たちを取り囲む現象を探り、その存在の本質を捉えようとします。
山西杏奈は1990年大阪府生まれ。2014年に京都市芸術大学 美術研究科修士課程 工芸専攻漆工分野を修了しています。
主な個展に、2024年「親密さ、あるいは温度のような」(GALLERY crossing、岐阜)、2022年「情緒的な尺度」(GALLERY crossing、岐阜)、2022年「自然体の自然」( 2kw gallery、滋賀)、グループ展に、2024年「From the Oblivion - 忘却の記憶」(POOL SIDE GALLERY、石川)、2023年「Visualize」(haku kyoto、京都)、2023年「ART RHIZOME KYOTO」(カフェふふふあん、京都)など。
2025年にはメキシコシティで開催されたアートフェア、ZONAMACOにて現地の文化財団であるFundación Casa Wabiより、最優秀女性作家に送られるレジデンシーアワードが授与されました。同財団の運営するオアハカのレジデンス・プログラムに招待を受け、現地住民との参加型プロジェクトの滞在制作が予定されています。